アトピーの原因と治療

アトピーと難治性/アトピーとプロトピック/アトピーと黄砂/アトピーとダニ

アトピーと難治性

アトピーには、幼児期、小児期、思春期、成人期の4つの時期の発症があります。
幼児期は、主に食物アレルギーによるアトピー性皮膚炎が中心で、小児期はアトピー性皮膚炎と気管支喘息、思春期はアトピー性皮膚炎と花粉症の併発が中心で、成人期に発症すると難治性になりやすいといわれています。
難治性のアトピー性皮膚炎は、皮膚の厚みが増したり、なかなか痒みなどが取れない、いぼ状の赤く丸い湿疹ができた場合などを難治性といいます。対症療法のみで根本治療を行わない場合も難治性になるといわれます。
特にステロイドやプロトピック剤での対症療法を長く続け、根本治療対策を怠っている場合難治性になりやすくなるそうです。
ステロイドなどは、医師の適切な指示に従って使用しないと、徐々にステロイドなどの濃度が上がってしまいます。ステロイドなどの効果が薄くなり、効かないからとステロイド停止をすると、リバウンドが起こり、症状はかえって悪くなってしまいます。
痒み止めや炎症防止剤が効かなくなると、皮膚を掻いてしまい、感染症などになってしまうなどもおこり、治療が難しくなります。
難治性のアトピーは、アレルギー原因の除去、皮膚の状況の改善および体質改善などの動作が必要でしょう。

アトピーとプロトピック

アトピーの治療薬として、最近プロトピック剤が使用されています。
プロトピックは、海外で臓器移植の際の免疫抑制剤タクロリムスを軟膏にしたものです。
タクロリムスは、副作用として、腎障害・高血糖症・高カリウム血症・胸痛・振せんなどの副作用が知られています。
このタクロリムスを軟膏にしたアトピー治療薬プロトピック剤は、日本で世界に先駆けてアトピーの臨床応用がされて、1999年11月に発売されました。
確認された奨励は1230例、最長試用期間2年間で例が少ない状態です。
プロトピック剤はアトピーへの臨床例が少なく、なかなか判断が難しいところですが、メリットとしては「顔面などではステロイドよりも効く」ことで、デメリットは「16歳未満には使用が禁止されている」「ステロイドを塗ったところより、プロトピックを使用したところよりアトピーが治りにくい」「プロトピック使用を中止すると、またアトピーが再発する」などがあげられます。
アトピーはアレルギー性の疾患といわれていますから、免疫抑制剤は確かに効果はあるようです。
しかし、医師の意見でも「アトピーに効きすぎるから怖い」などの意見もあるようです。
まだ症例が少ないので断言はできませんが、リバウンドの危険性も予想されます。プロトピック剤は慎重に。



アトピーと黄砂

春に襲来する中国からの黄砂の量や回数が、増えてきています。
黄砂とは、その名の通り中国北西部の黄土地帯やゴビ砂漠・タクラマカン砂漠などの非常に細かい黄色い砂が、上昇気流やジェット気流により日本などの他の地域へ飛散・拡散するものです。
2002年などは最大級の飛散が確認されており、仙台では視界が5kmまで落ちたようです。
この黄砂は、砂の微粒子が飛散したものでアルカリ性の砂の粒子です。
アトピーの人には、黄砂がアルカリ性であることから毛穴を開かせる効果があることと肌を乾燥させることで、皮膚のバリア機能を低下させることになります。
皮膚のバリア機能は、セラミドといわれる皮膚脂質が減少することで、バリア機能が低下してしまいます。
黄砂はアルカリ性であり、肌がアルカリ性になると、アトピー患者はもともと皮膚のバリア機能が落ちていることもあり、黄砂の影響によりアトピーの症状がひどくなることが考えられます。
黄砂は、春の現象でアトピーの人は、春の季節はアトピーと花粉症と黄砂と重なる季節で、非常につらい季節となります。
アトピーと黄砂の関係は、最近注目されており新たな対策を考える必要があるようです。
春は、長い冬の終わりを告げ入学や就職の新たなステップの季節ですが、アトピーの人にはつらい季節ですね。

アトピーとダニ

アトピーの原因は、食物によるもの・ハウスダストやダニによるもの・塩素などの水による物と各種あります。
その中でも、最近の日本の住環境の変化により、ダニの発生が多くなり、そのためにアトピーが増えてきているといわれています。
ダニは高湿度で通気性が悪い場所で増殖が進みます。ダニは湿度60%以下では増殖できず、50℃で20分間過熱すると死滅します。
アトピーの原因として、ダニやダニの死骸、糞などのハウスダストが挙げられています。
また、ダニはペットの体にもいるため室内でペットを飼っている場合も、ペットの毛の手入れや抜けたペットの毛も注意して除去する必要があります。アトピーの原因を除くためには、ダニの除去も重要です。
アトピーの対策としてのダニの除去には、まず部屋の清掃が最も重要で、1平米を約20秒間かけて2回以上掃除すること、除湿器を入れる、布団やカーペットなどは十分に天日に干すことなどが効果的です。
特に、カーペットは、ダニやハウスダストの温床になりやすく、十分な掃除を行いましょう。
ダニは、一時期日本からいなくなったとも言われていましたが、最近の住宅環境の改善により密閉性が上がったり、室温が一定になってきたことからかなり多く発生してきているようです。
アトピーには、ダニなどのハウスダストは厳禁です。掃除と換気をこまめに行いましょう。


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